エアコンの点検・試運転 データーの取り方

  • 2020年5月26日
  • 修理
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エアコンの定期点検や工事の試運転、修理の時にエアコンのデーターを取ります。

親方から「〇〇の温度は?」と聞かれても困らないように、各データーの取り方や取る場所を説明します。

エアコンのデーター

エアコンの定期点検で必要な基本的なデーターは

・高圧 低圧圧力

・吐出温度

・吸入温度

・クランクケース温度

・液冷媒温度

・冷却風温度(入口 出口)

・冷温風温度(入口 出口)

・運転電流  です。

これプラス 異音や汚れ、油のにじみの確認をします。 

必要な道具

エアコンのデーターを取るには、それなりの道具が必要です。

左の緑が 電流を測る「電流計(クランプメーター)」 です。

クランプメーターはクランプの部分が細くて大きく、本体が小型の物をお勧めします。

クランプ(ワッカの部分)を電線に挟むだけで、流れている「電流(アンペア)」を測れます。

ブレーカーがどれか判らない時でも、これがあればブレーカーを切らなくても調べることができます。

右の青色が 「デジタル温度計」 です。

空調業界では一番メジャーな温度計です。

上側の先っちょを当てた部分の温度を測る「接触温度計」です。

今型は自動で電源OFFしてくれますが、僕のは古いタイプです。

電源スイッチが何かに当たって電源が入ると、電源は切れません。

その為、いざ使おうとした時に電池がない!ということがあります。(9V電池なので高い!)

クランクケースヒーターを加工して「当たり止め」にしてます。

このほかにも

左上の「フロン検知器

ピンポイントでガス漏れを調査できます。

右上の「絶縁抵抗計(メガー)

漏電を調べます。

下の二つは「テスター」です。

データーを取る場所

圧力

高圧・低圧の圧力を測るには、室外機のチェックジョイントに「圧力計」を接続します。

業務用エアコンには必ず「高圧用」「低圧用」のチェックジョイント(サービスポート)があります。

写真のように「ここは高圧ですよ」とか記載されていないエアコンの方が多いので、自分で判断しなきゃいけません。

エアコンの圧力計 ゲージマニホールド

ルームエアコンのチェックジョイントは「冷房で低圧」「暖房で高圧」になります。

吐出・吸入・クランク温度

「吐出温度」は「圧縮機」の吐出管(細い配管)

「吸入温度」は「圧縮機」の吸入管(太い配管)で測ります。

吸入温度は、大体一桁。

吐出温度は R22で80℃前後、新冷媒で60℃前後〜です。(あくまで目安です)

環境や気温、設置状況で変わります。

吸入温度が高い時は「ガス漏れ」が疑われます。

冷房時に低い場合は室内機の「フィルターや熱交換器の詰まり」が疑われます。

吐出配管には「吐出センサー」が付いています。

吐出温度が高い場合も「ガス漏れ」が疑われます。「冷媒回路の詰まり」もあります。

低すぎる時は「圧縮機の弁割れ」かもしれません。

いずれにせよ「圧縮機電流」や「圧力」、他の部分の温度を合わせて総合的に判断します。

クランクケース温度」は圧縮機の下の方を測ります。

「クランクケースヒーター」が取り付けている場合はその周辺を測ります。

その時に必ず「クランクケースヒーター」が切れたり、切れかかってないか確認をしてください。

雨や結露で濡れると確実に漏電します。

クランクケース温度」は圧縮機の種類によって異なります。 

液冷媒温度

「液温」は冷房・暖房で測定する場所が変わります。

冷房時は「室外機の熱交換器の出口配管」です。

熱交換器の出口配管は「ディストリビューター」という集合管があります。

通常、その先には「膨張弁」か「キャピラリーチューブ(細管)」に繋がります。

「膨張弁」を通過すると温度が下がるので、「ディストリビューター」と「膨張弁」の間の配管の温度を測定します。

「ディストリビューター」(ホウキみたいなやつ)も「膨張弁」もいろいろなタイプがあります。

暖房時は室内機と室外機を繋ぐ「液配管」の温度を測定します。

通常 冷房・暖房共に 40℃前後です。

冷却風・冷温風温度

字で見るとわかりにくいですが、

「冷却風」はフロンガス「冷やす(温める)」

「冷温風」はフロンガス「冷やす(温める)」風の温度です。

余計に判りにくいですね。

「冷却風温度」は室外機の熱交換器を通過する風の温度です。

「冷却風入り口温度」は室外機周りの「気温」です。

「冷却風出口温度」は室外機のファンから出る温度です。

冷房なら熱く、暖房なら冷たくなります。

大体5〜10℃ぐらい温度差がつきます。

「冷温風温度」は室内機を通過する風の温度です。

「入り口温度」は室内機の風の吸い込み温度(フィルター側)

「出口温度」は吹き出す風の温度です。

温度差は大体10〜15℃ぐらいです。

どちらも温度差が大きすぎす時は「フィルターや熱交換器」の詰まりが疑われます。

運転電流

「運転電流」は通常「室外機の全電流」で測ります。

「室外機の全電流」を測定する時は、室外機に入っている電源線のどれか一本をクランプします。

必ず一本だけクランプします。

R S TどれでもOKです。

運転がかからない・様子がおかしい時は、R S Tのどれかが「欠相」している時もあります。

運転データーを取るタイミング

エアコンを運転してすぐはデーターになりません。

では、いつ測定したらいいの?と思うことでしょう。

データーを測定するタイミングは「液冷媒温度」が教えてくれます。

「液冷媒温度」が40℃前後になったらデーターの取り頃です。

暖房なら「暖房準備中」が抜けるタイミングですし、冷房なら室内機からの「ガス管」が冷えてくる頃です。

まとめ

今回は判りやすい機種で説明しましたが、室外機によっては場所が判りにくいこともあります。

圧縮機にカバーがしてあったり

吐出配管が奥にあったり

やたら詰め込んであったり、様々です。

しかし、基本は全て同じです。

頑張って冷媒回路を理解するしかありません。

ルームエアコンはデーターを取る箇所が限られて、

冷房なら、ガス管が「吸入温度」

暖房なら、ガス管が「吐出温度」 液管が「液冷媒温度」です。

パネルをバラせば全て測定できます。

各メーカー・メーカーの認定店のサービスマンならパソコンを繋いでデーターが測定できます。

室外機・室内機の温度や圧力全てのセンサーの情報が簡単に見れます。

ありがとうございました。