家のエアコンのにおいの原因 (毒舌モード) エアコンの質問に本音で答えます

  • 2020年4月10日
  • 雑記
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こんにちは黒犬です。

前回の記事では「エアコンのにおいの原因と対策」について丁寧に解説していきました。

どのジャンルの仕事でも「専門的な知識」は奥深く、長年の勉強と経験が必要です。

エアコンだけでみても、「工事をする職人」「修理などのサービスマン」「営業マン」「販売店」それぞれ考え方や認識も違います。

お客さんは「エアコンの専門知識」がなくてもエアコンを快適に使えますし、そもそも「エアコンの知識」なんか興味ありません。

なので間違った情報でも確認しようがありません。

どの仕事でも、お客様に真実をありのまま説明した場合「クレーム」になってしまうことは少なくありません。

今回の記事ではエアコンにまつわる真実を本音で紹介します。

毒舌になる箇所もあります。
特定の人を誹謗・中傷するわけではありません。
ご了承ください。
 

エアコンのにおいの原因

あなたとあなたの部屋の匂いです

そもそもエアコン自体に「におい」の原因になる部品も機能もありません。

室外機から室内機ににおいが伝わることもありません。

室内機は部屋の空気のみを循環しています。

「エアコンが匂うので見て欲しい」と、メーカーのサービスマンとしてお伺いすることがあります。

住んでいる本人は分かりませんが、どのお宅にも独特の「におい」があります。

料理のにおい・ペットやタバコのにおい・汗や皮脂のにおい・ホコリやカビのにおい・化粧品のにおい。生活臭です。

「どうです?臭いでしょう?」とお客様に聞かれても、大抵はお客様の部屋の匂いを少し強くした「におい」しかしません。

仕事で経験した「におい」の話

とあるお店のケース

「新しく取り付けたエアコンからトイレの匂いがする」

「おしっこくさい!」

「室外機の近くで酔っ払いが立小便をするのを見たことがある」

「室外機を別の場所に変えて欲しい」

「できないのなら違うエアコンに入れ替えて欲しい」

と、販売店に「クレーム」が入りました。

販売店は室外機と室内機の配管は「フロンガス」が高圧で通っているだけなので室外機の周りの「におい」が室内機からすることは無いと、丁寧に説明したのですが

「じゃあ、なんで室内機からトイレの匂いがするんだ!」

と納得していただけず、室内機を新品に交換しました。

しかし、すぐにエアコンからトイレの匂いがしだしたと連絡が入ったそうです。

困った販売店はメーカーに助けを求め、そのお店に伺いました。

「トイレの匂いがするでしょう?」と自信満々で店主が言いますが、

そのお店で使う化粧品やパーマ液、香水のにおいを少し強めた匂いしかしません。

一緒に来た同僚も同じ意見でした。

エアコンの近くには換気扇がありました。

お店のトイレを見せてもらうと「よくあるトイレの芳香剤」があり、換気のために窓が空いています。

トイレのドアの下には3センチほどの隙間がありました。

「エアコンからトイレの匂いがする原因」はこうでした。

店の換気扇を回すと、トイレの窓から空気を吸い込みます。

換気扇の近くにあるエアコンがその空気を吸う。

なので、エアコンから「トイレの芳香剤」の「におい」がする。

トイレの芳香剤から「トイレのにおい」が連想され「エアコンからトイレの匂いがする」

だったのです。

丁寧に説明させていただき、違う窓を開けてそこから空気が換気できるように提案しました。

「おしっこ臭いのは、あなたの店のおしっこの匂いですよ!」とは口が裂けても言えません。

とある事務所のケース
「エアコンが強烈に匂う」
「とても不愉快な気分になる」
「どうにかして欲しい」
と、事務所の女性から依頼が入りました。
 
伺って「におい」をかいでも特に異臭は感じられません。
しいて言うなら「整髪料のにおい?」があるぐらいです。
 
室内機を分解しても、どこも綺麗で「熱交換器」「ドレンパン」どれも異臭はありません。
 
そうするうちにその女性の上司が事務所に帰ってきました。
整髪料の匂いをプンプンさせながら!
 
了解をいただき、エアコンを洗浄させてもらいました。
 
よっぽど事務員さんはその上司が嫌いなんでしょう。
しかし僕にはその上司を「どうにかする」ことはできません。ゴルゴの仕事です。
 
エアコンの真下に座るその上司の
「ワシにはそんな匂いは感じないけど…」
の一言が印象深いです。
 

匂いの原因のほとんどは

何度でも言います!

ほとんどのエアコンは部屋の空気を吸って、熱交換して吹き出しているだけです。

そもそもエアコンには「汗の匂い」や「焼肉の匂い」を発生させる部品や機能はありません。原因のほとんどはあなたの部屋とあなたの匂いです。

エアコンはあなたの部屋の匂いを少しだけ強めます。

空気の通り道に染み付いた匂いは、水分だったり温められたりして匂いを強めます。

普段感じることなない「部屋の匂い」も、少し強調されることで感じるようになります。

気になり出したらずっと気になります。

部屋が急に温められたり、冷房で水分が抜ける時にも壁や布製品から染み付いた「におい」がでます。

防ぐには普段からの「換気」と「掃除」しかありません。

「におい」の依頼のお客様の部屋はどちらかと言えば綺麗なことが多く、

家に入った瞬間にえずくような「汚部屋」や「ゴミ屋敷」の人からは「におい」に関する依頼はありません。

カビについて

「エアコン内部はカビの温床!」

「エアコンのカビは人体に有害!」

ネットにはそういった記事が多数出てきます。

しかしそう行った記事のほとんどは「エアコンクリーニング業者」のもので

最後は必ず

「年に一度はエアコンクリーニングを!」

と書かれています。

いちばんの原因は油分とホコリです。

エアコン自体は「防カビ加工」されています。

エアコンそのものにカビは生えなくても、ホコリなどの汚れには梅雨時期にカビが生えやすくなります。

冷房を使いだすと、「熱交換器」と「ドレンパン」には相当量の水が流れるので最初はカビ臭くても流されます。

吹き出し口から覗き込んで見える「黒い粒々の汚れ」をネットでは「人体に非常に有害な黒カビ」として紹介されてますが、ほとんどがただの埃の汚れです。

白っぽい灰色に見える「ホコリ」でも、水に濡れると黒色になります。

「エアコンを洗浄するとバケツにはこんなに真っ黒になりました!黒カビです!」

ほとんどのエアコンは洗うと黒い水が出ます。ホコリです!

冷房を使うと吹き出し口の周りは結露します。

その水分についたホコリは黒くなります。

普通に手の入る範囲は拭いてください。(エアコンが止まってる時に!)

本当にカビが生えていたらそんな可愛いもんじゃありません。

カビの生えたエアコンは?

本当に

「カビの温床」「これは体に悪い!」エアコンにも何回か遭遇したことがあります。

カビがすごいことになるのはほとんどファンの部分です。

白色や黄色、緑色のフワフワのカビがビッシリです!

運転すればもちろん吹き出し口から飛んできます。

しかし、そういったケースは非常にまれでいろんな条件が重なった場合に起こります。

「風が流れないぐらい熱交換器とファンが汚れて詰まっている」

「その汚れにたっぷり油が染み込んでいる」

この条件の時に梅雨時期に「栄養たっぷりの汚れ」にカビが湧きます。

換気扇を回してもキッチンの近くのエアコンはどうしても料理の油を吸い込みます。

換気扇の無い部屋で「焼肉」や「たこ焼き」をすると部屋が臭くなります。

その時エアコンがついているとその「匂い」と「油」の空気が循環し続けます。

エアコン内部のホコリにはたっぷりとにおいと油が染みつきます。

そして梅雨になると…。

「うちは部屋で焼肉なんてしたことがない!」とおっしゃるお客様の

ハードなエアコンを洗浄して、試運転すると吹き出し口から「焼肉」の香りがして崩れ落ちたこともあります。

そこまで気にすることはない

「エアコンクリーニング」の業者さんは、「エアコンクリーニング」をしてもらうために

カビや匂いについて煽ります。

仕事なんでそれは仕方ありません。

しかしそういった話を聞いても、過剰に反応することはありません。

梅雨時期に風通しが悪いとどんな家でもカビは生えます。

エアコンも同じです。

エアコンだから特にカビやすいなんてありません!

冷房の使い始めにカビ臭くても、しばらくすれば匂いはなくなります。

使い始めは梅雨時期にホコリにカビが生えてるかもしれないし、運転すると溜まった埃やカビが飛ぶかもしれません。

衛生的にも使い始めはしっかり換気しながら運転してください。

何度冷房してもカビくさいのなら、ファンがカビている可能性が高いのでその時は「エアコンクリーニング」が必要です。

環境・使用頻度・人の数なんかで汚れ方はエアコンそれぞれで違います。

一概に何年に一度洗浄をなどとは答えようがないです。

フィルターも同じです。

仕事なんで「エアコンクリーニング屋さん」は「毎年クリーニングを!」と言うし、

「販売店さん」は「そろそろ買い替えを!」と言います。

お金のためです。

「におい」の「カビ」も気になり出したらキリがありません!

毎日エアコンの仕事をしている僕の意見とすれば

「そこまで気にすることはない!」と思います。

「におい」にしろ「カビ」にしろ普段から換気が一番です!!

掃除と換気を上手にしながら快適にエアコンを使ってください

ありがとうございました。