ルームエアコンの取り付け方   穴あけ編

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エアコン工事を始めた方や、DIYでエアコンを取り付け、交換したい方にもわかり易くルームエアコンの取り付け方を紹介します。

配管用の穴あけの方法を紹介します。

何の穴?

ルームエアコンの室内機はただの送風機です。

エアコンの大切な仕事は室外機がしています。

室内機と室外機は、フロンガスが通る「冷媒配管」と電源と信号をやりとりする「電線」で繋がっています。

なので家の中にある「室内機」と屋外にある「室外機」を冷媒配管と電線で繋ぐために穴を開けてそこを通さないといけません。

ルームエアコンの場合、その穴からついでに「冷房時に出る排水」を外に出す「ドレン配管」も一緒に出します。

穴あけのポイントは、水勾配と既存の電線に気を付ける です。

穴あけの位置出し

穴を開ける位置を出しましょう。

ルームエアコンの取り付け方 バックハンガー編

で、柱や梁を避けてバックハンガーを取り付けました。

「右出し」を例に位置を出してみます。

ルームエアコンのバックハンガーには配管穴の距離が書いてあります。

まずは基準線から右に「130mm」の位置に印をつけます。

次にバックハンガーの下端の「爪が引っかかる位置」の高さを天井から測ります。

この場合天井から333mmです。(フィーバー!)

この位置を穴の下端にしちゃうと最終的に穴が見えるので、そこから5mmほど上に印をつけます。

(エアコンの下端から10mmほど上がっても大丈夫です)


この印で、穴のセンターと下端が出ました。

穴を開ける前に、外壁のその位置に穴を開けても大丈夫か確認しておきましょう。

穴のサイズとおすすめのドリル(キリ)

穴のサイズは配管とドレンが通ればOKです。

通常、65mmの穴を開けます。

ドリル(キリ)は何を使っても構いません。穴が開けばいいんです。

おすすめは、「ミヤナガ」のコアシリーズです。

ウッディングコアと振動用(ブロック、モルタル)があればほとんどの住宅はOKです。

(コンクリートの場合はダイヤが必要です)

おすすめポイントは、センターキリとホルソーが外せるところです。

穴を開ける

配管穴は、基本的に室内側から穴を開けます。

ほとんどの住宅は中から、「石膏ボード」「断熱材」「外壁」の順番になっています。

「穴あけの位置」に印を入れた、センターと下端の位置に気をつけて「石膏ボード」に穴を開けます。

「石膏ボード」に穴が空いたら、断熱材の中に既存の電線が無いかを確認します。

カッターナイフで断熱材を切り取って電線が無いことを確認しましょう!

もしも、既存の電線を切ってしまうと補修が大変ですし、時間も食います。

外壁が見えたらOKです。

外壁がサイディングや薄鉄板や木材であればそのまま中から穴を開けます。

外壁がモルタルの塗り壁や、タイル張りの場合は中から穴を開けると穴の周りのモルタルやタイルが盛大に剥がれて大穴になるので、中からセンターの穴だけをあけて外から開けます。

穴の勾配

配管穴は室内側から屋外に向けて、下向きに勾配をつけるのが望ましいです。

しかし、極端に勾配をつける必要はありません。気持程度で十分です。

何なら水平な穴でも問題ありません。

できれば室内と屋外で1cmぐらいの勾配があれば理想的です。

配管穴にスリーブは必要?

メーカーの施工工事説明書には「配管穴に貫通スリーブを入れ、コーキング等で気密してください」と記載してあります。

↓こんなやつです

基本、スリーブは入れなくても大丈夫です。

ただし、必ず入れないといけない場合があります。

外壁通気工法の住宅です。

外壁通気工法の住宅は、基礎から屋根に向かって壁の中を空気が流れています。

夏の南、西壁は穴を開けると50℃以上の熱気が出てきます。

そのまま、スリーブを入れずにエアコンを取り付けてしまうと、エアコンの裏に熱風が吹き付けて結露して壁に水が流れてきます。

100%クレームが付きます。

外壁通気工法の住宅は必ず「貫通スリーブ」を入れて気密して、できればスリーブ内の隙間に断熱材を詰めておくことが必要です。

また、住宅の場所や環境で壁の中を「ネズミ」が移動している場合があります。

壁の中をネズミが移動して、配管穴から出て室内機の裏をトイレにしている事例を体験したことがあります。

穴を開けたときに異臭(ネズミ)がある場合もスリーブを入れます。

まとめ

エアコンの取り付けを始めて、一番知りたいのが「穴あけ」だと思いますが、取り付け場所の材質 ドリルやキリの種類が多すぎてピンポイントの説明が難しいので、今回は大事なポイントに絞っての紹介になりました。

とにかく、何を使おうが穴が開けばOKです。

 

気を付けるポイントは 確実に水が流れること と 壁の中の電線に気を付ける ことです。

ルームエアコン(壁掛け)は自然排水です。

屋外に向けて下り勾配でなければ排水ができません。

ドレンが一番大切です。  

壁の中には電源線やアンテナ線、インターホン線などといろんな電線が隠れています。

配管穴を開けるときは「電線が隠れている!」と疑って、確認しながら少しずつ穴を開けることが最終的に最速になります。  

ありがとうございました。